毒吐き幼なじみはときどき甘い。








昼休み。



いつもと同じように、お弁当を持って席を立つ。



その瞬間、隣に立ってた誰かにドンッとぶつかってしまった。




「……あ、ごめんなさ…」



「………」




顔をあげたら、



眉間にシワを寄せて私を見下ろす、昴くんと目があった。




「……昴く…」



「おいテメェ、ブス女!
昴にぶつかって謝りもしねーのかよ!」




昴くんの後ろから金髪男の声がする。
…って、いやいや、謝ったし。


私とぶつかった時自分は謝らなかったじゃん。どの口が言ってんだ。



うるさくてめんどくさい、と思って目を逸らしたら、




「…っ!」




頬にトン、と冷たいものがぶつかった。





< 71 / 293 >

この作品をシェア

pagetop