この夜、返品可能です。
「なに、怒ってんの」って顔を除きこまれたけど、もう遅いよ。
ふいっと顔を逸らし、近くにあったティッシュでズビーッと鼻をかむ。乱暴にゴミ箱にそれを投げるけど入らなくて、それもちょっとムカついた。
宵くんはわたしの身体1回だけでいいんだ。
そっか、そうなんだ。これまで経験した女の人達の方が良かったんじゃない。
そうじゃん、そうだよ。大学生だもんね、JKなんかで満足するわけねーだろって思ってるんだ絶対。
むかつくむかつく。
わたしばっかり、いつもわたしばっかり宵くんのこと求めてる。
目頭が熱くなってきたから、振り払うようにブンブンと顔を振り、ゴミ箱に入れ損ねたティッシュを拾いに行こうと席を立つ。
──────が、
「……はあ、仁乃」
それは宵くんによって阻止されてしまった。