とろけるような、キスをして。



「……もしかして、みゃーこちゃん」


「さっき修斗との電話でも思ったんだけど」


「……えぇっと……」



 詰め寄ってくる二人に、私は身体を後ろに引きながら苦笑いをこぼす。


何から説明しようか悩んでいるうちに、扉が開く音がして。



「おい大和。近い。みゃーこから離れろ」


「……修斗さん」



 不満そうな修斗さんが後ろから私を抱きしめるように腕を回した。



「おい修斗!お前なあ!」


「ちょっとみゃーこちゃん!"修斗さん"って何!この間まで"先生"って呼んでたじゃない!」



 大和さんは修斗さんに詰め寄り、雛乃さんは面白そうに私の隣に座る。



「えぇっと……その、実は……」


「俺たち、付き合い始めたから」



 私の言葉を盗むように、修斗さんが雛乃さんに答える。


 それに雛乃さんは「きゃー!やっぱり!おめでとうみゃーこちゃん!」と喜び、


大和さんは「……なんか、娘が嫁に行った気分……」と複雑そうに頭を掻いていた。



「みゃーこちゃん。本当にこんな奴でいいの?後悔しない?」


「大和、お前酷い言い草だな」


「本当のことだろ。まぁ、俺も修斗のこと応援してたから、嬉しいは嬉しいけど」


「自分でもまさかこうなるなんて思ってませんでしたけど、たくさん考えて出した答えなので、大丈夫です」



 大和さんは「そっか。おめでとう」と私の頭を撫でる。



「こら大和。離れろ。みゃーこは俺のだ」



 その手を払うように再び私に腕を回した修斗さん。


大和さんは呆れたように両手を上にあげた。


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