とろけるような、キスをして。



 その後、大和さんと雛乃さんが頃合いを見て戻ってきて、食事を再開した。


今度は穏やかに笑いながら無事にケーキまで美味しく完食した私は、ホットチョコレートを飲みながら修斗さんと並んで座っていた。


 大和さんと雛乃さんは店の奥で食器を片付けている。


手伝うと言ったものの、主役は何もするなと言われてしまったのだ。



「みゃーこ」


「ん?」


「明日休みだし、今日みゃーこん家泊まっていい?それとも俺ん家泊まる?」


「あ……じゃあ……修斗さんの家にしようかな」


「ん。わかった」



 答えると、二人が見ていないのをいいことに私を引き寄せ、唇を重ねる。



「なっ……」



 驚いて睨むように視線を向けると、子どもみたいに無邪気な笑顔が視界に入る。それなのにそこからは息を呑むほどの色気が溢れていて。


ゴクリ。赤面した私に、修斗さんはもう一度キスを落として。


ホットチョコレートみたいな、とろけそうなほどに甘いそれに、翻弄される。



「……今夜は寝かすつもりないから、覚悟してろよ?」



 離れた唇から発せられた言葉に返事をする前に、またそのチョコレート味の甘いキスで塞がれてしまう。



「愛してるよ、みゃーこ」


「……バカ」



End.





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