とろけるような、キスをして。



 たらふく焼き肉を食べて、大満足でお店を出た私は、先生の運転で再び今日泊まるホテルまで送ってもらった。



「今日は何から何までありがとう。焼肉まで奢ってもらっちゃってごめんね」


「そういう約束で連れてったんだから当たり前だろ。みゃーこは何も気にしなくていいの」



 先生私の顔を覗き込むように笑う。



「ありがとう。先生はやっぱり優しいね」


「そうか?」


「うん。……また明日、買い物付き合ってくれるんだよね?」


「うん。準備できたら連絡して。迎えにくるから。そのまま空港まで送ってくから荷物もまとめといて」


「そんな、そこまでしてもらうのは悪いよ」


「俺がそうしたいの」


「……わかったありがとう。……じゃあ、また明日。おやすみなさい」


「うん。おやすみ、みゃーこ」



 先生に手を振って、ホテルのエントランスを潜る。


昼間に寄ったフロントで、今度はチェックインをして部屋に向かう。


 予約した部屋は普通のシングルタイプだったはずだけど、部屋が空いていたから、とランクアップしてくれており、通された部屋にはダブルベッドがあった。


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