茨ちゃんは勘違い
「皆様の目の前に群れを為して行動しているのは、アメリカバイソンというウシ目ウシ科の動物でウシの仲間でございます。その名の通り、アメリカで食用とされていた草食動物なんですね〜」

マエケンの語りを聞くと、茨は成る程と頷いた。

「つまり近代テクノロジーでも四天王の一人でもない訳ね〜」
「茨ちゃん...そこから離れなよ」

木更津がゲンナリした表情を浮かべて茨に言うが、茨は勿論鮮やかにスルーした。

「それでは今から皆様で、アメリカバイソンに餌をあげてみたいと思いまーす。車両側面に備えつけてある『餌やりボックス』にお集まり下さ〜い」

そういうとマエケンは、客達にススキの葉っぱのようなものを配り始めた。

「何これ!?これが今日のお昼御飯っていうんじゃないわよね!?あんたどんだけケチなの!?失礼しちゃう!!」
「いやいやいや...だからこれバイソンの餌だって...」
「バイソンの餌がアタシのお昼御飯!?キーッ!!」
「どうしてそうなるの!?」

人の話を全く聞く気が無いのか、茨が独自の解釈で相変わらず勝手にキレるので、木更津は一つ説明するのにも一苦労だ。
< 145 / 224 >

この作品をシェア

pagetop