君にとってのハッピーエンド、僕にとってのバッドエンド
「若菜、本当に可愛い……」

笑顔で話す若菜の写真を撮る。今日だけで、いや、今までで何枚若菜の写真を撮ったんだろう。どの表情も可愛くて愛しい。こんな若菜を閉じ込めて好きにさせたなんて、紫水圭はどれだけずるい人間なんだ!

「助けてあげるからね、若菜」

僕がそう微笑むと、若菜はチラリとスマホで時間を見る。多分、紫水圭に帰ってくる時間を約束させられているんだろう。

「今日は楽しかった!ありがとう」

「うん、また遊ぼうね」

若菜が元同僚に手を振り、カフェを出て歩き出す。僕は素早く車から出て、「若菜」と声をかけた。

「優二くん、久しぶり。こんなところで会うなんて思ってなかった」

ニコリと若菜は僕に笑いかける。僕は「たまたまだよ」とドキドキしながら返し、車を指差す。

「実は僕、車で来てるんだ。よかったら家まで送っていくよ。道はこの前連れて行ってもらったからわかるし」

「本当?なら、お願いしようかな」
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