ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります！〜３

「すごいぞ……見たところ、具はイノブタ肉とキノコだけなのに、野菜の優しい味わいと爽やかなハーブの香りがカレー全体から口の中に迫ってくる。まさに味のハーモニーであるな！　我が国の食材をここまで美味しく調理してもらえるとは……マーレン国王家の一員として大変感激であるぞ。エリナよ、あらためて礼を言わせてもらう。このような素晴らしいカレーを作ってくれてありがとう」

「畏れ入ります。ウィリオトラスファールレアン王子陛下、ありがとうございます」

　エリナが耳をピンとさせて返事をした。

「んっまーい！　このカレーのレシピが広まれば、マーレン国の特産物に人気が出そうですね。という国の益は脇に置いといて、このカレーライスは何度も繰り返して食べたいから、ばんばん広めていきましょう」

「セライラスタングリーズル、脇に置いておくな」

「はいはーい、ではわたしはお代わりをしてきまーす」

　さっさとカレーを食べ終わったセラは、歌うように返事をしてお代わりをもらいに行ってしまった。

「ずるいぞセラ！　わたしにばかりいろいろ押し付けて、自分はお代わりか？　わたしだってこのカレーライスは何度も食べたいのだぞ！」

　ぷんぷんしながら、ウィリオ王子もお代わりをもらおうと小走りで厨房に向かったのであった。