冷徹御曹司の溺愛は突然に、烈火のようにほとばしる~愛なき契約夫婦の艶美な一夜~
私の利益はもちろんお金。
不利益は戸籍に傷、仕事を辞めなければならないこと。1年後に離婚したとき、仕事がないためさらに500万追加で報酬が出るのでそれで仕事を探すまでの間補填して欲しい。
離婚成立ののちお互い他人となる。
金銭授受は上記以外認めない。
また、プライベートに互いに口を出さないことや家事一切する必要がないこと。
対外的に妻のため、必ず要求に従いパーティなどは出席すること。必要経費は認め、支出する。

以上…

不利益だけど不利益とも思えないような内容。

「プライベートには口を出さない、とありますが食事も別々ですか?私の部屋もありますか?」

「別で構わない。部屋も入り口に近いゲストルームを君の部屋にしよう。俺の部屋以外は好きにしてくれ。」

「わかりました。」

「響からは何かある?」

「君の元彼を含め、特に男性関係には気をつけて欲しい。どこで足を引っ張られるかわからない世界なんだ。」

「わかりました。そもそもそんな心配は無用です。」

「ならもう言わない。」

「じゃ、これでよければ2部サインしてお互いに持っていることになる。」

「はい。」

「君の親には挨拶するか?契約とは言わずに挨拶に行ってもいいが…ただ、1年で離婚だが。」

「1年なので挨拶はいりません。この1年親とは連絡もしてないので親離れも子離れも出来てるんです。」

「もし必要なことがあれば言ってくれ。俺も君に妻役を引き受けてもらえて助かるんだから。ギブアンドテイクだ。」

なんか契約妻なのにこの人優しいなぁ。
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