冷徹御曹司の溺愛は突然に、烈火のようにほとばしる~愛なき契約夫婦の艶美な一夜~
私が玄関で待っていると5分もせず戻ってきた。
チノパンに黒のカットソー。
シンプルだけど、どうしてこんなカッコイイのかしら。
今度は私が着替えに戻りたいくらい。
とはいえオシャレな服なんて持ってないんだけど。
私が黙り込んでいたら「待たせてごめんね。」と言ってくれた。
「いえ、待ってません!」
「そ?なら行こうか。」
「はい」
私は数歩遅れて歩く。
「あれ?歩くの早い?」
「いえそんなことないです。お気になさらずに…。」
「いや、案内してくれないと。」
「あ、そうでした。でも…。私こんな格好ですみません。隣にいていいんでしょうか。」
「何言ってんの。ほら!」
私を隣に来るよう引っ張った。
「玲奈はホント自己評価低いな。どうしてなんだろ。俺からしたら低すぎだと思うよ。」
「いえ。私は普通の人なので響さんの妻役だなんて畏れ多くて。」
「ま、いいや。それでどっちに向かうの?」
「マンション出て右です。」
「了解!」
私たちは並んで歩き始めた。
途中、私はおすすめのパン屋さんを教えてあげると寄りたい、と言われた。
私のおすすめのハード系のパンを購入した。
サンドウィッチも売っており数種類購入した。
「あ…、パンは帰りに買えば良かったですね。荷物になるし。」
「そっか。つい美味しいって聞いたら買いたくなったよ。公園で食べちゃおうか。」
「イイですね!噴水のところにベンチがありますよ。」
私たちは公園に入ると土曜日だからか家族連れが目立つ。
キッチンカーが来ていて私たちはアイスコーヒーを頼んだ。
噴水へ向かうとまだ早めだからベンチは空いていた。
2人並んで腰掛けパンの包みを開けるといい香りがする。
「お、いい匂い。美味しそうだな。玲奈はどれがいい?遠慮はなしだ。」
「はい…じゃあこのサーモンとチーズがいいです。」
「はいどうぞ。おれはスモークチキンからもらおうかな。」
私は美味しいと思ったけど響さんはどう思うかな?
美味しいって思ってくれるかな?
心配で響さんの顔をチラチラと見てしまう。
「美味い。このバケットの硬さがいい。それに野菜がたくさん入っててチキンとのバランスもいいな。」
「良かったー!私がここのパンをおすすめって言ったけど良かったか心配だったんです。」
「美味いよ。早く食べなよ。」
「はい!」
私はサーモンには目がなくてついつい選んでしまう。
クリームチーズとの相性なんて悪いわけがない。
おいしー!
無言で食べ進める。
ちょっと硬めのバケットなのでむせこんでしまった。
「ほらほら、これ飲んで。」
響さんにアイスコーヒーを渡され、ゴクゴク飲んだ。
「ありがとうございます。」
「慌てん坊だなぁ。」
「すみません…」
「サーモン美味しい?」
「はい!クリームチーズと相性がいいんですよね〜大好きなんです。食べますか?」
「うん。」
といい私の食べかけにかぶりついた。
あ…
半分にちぎって綺麗なところを渡そうと思っていたのに。
響さんはこういうのあんまり気にしないのかな。
悠真は汚いと言っていた。
付き合って長いのに私の食べたものは絶対に食べなかった。
他人だからそんなものかな、と思ってた。
両親や弟とは違うんだなって思ってた。
でも…私が美味しいな、シェアしたいな、と思ったことをこうしてすぐに実行してくれるって嬉しいな。
なんだか胸がちょっと温かくなった。
チノパンに黒のカットソー。
シンプルだけど、どうしてこんなカッコイイのかしら。
今度は私が着替えに戻りたいくらい。
とはいえオシャレな服なんて持ってないんだけど。
私が黙り込んでいたら「待たせてごめんね。」と言ってくれた。
「いえ、待ってません!」
「そ?なら行こうか。」
「はい」
私は数歩遅れて歩く。
「あれ?歩くの早い?」
「いえそんなことないです。お気になさらずに…。」
「いや、案内してくれないと。」
「あ、そうでした。でも…。私こんな格好ですみません。隣にいていいんでしょうか。」
「何言ってんの。ほら!」
私を隣に来るよう引っ張った。
「玲奈はホント自己評価低いな。どうしてなんだろ。俺からしたら低すぎだと思うよ。」
「いえ。私は普通の人なので響さんの妻役だなんて畏れ多くて。」
「ま、いいや。それでどっちに向かうの?」
「マンション出て右です。」
「了解!」
私たちは並んで歩き始めた。
途中、私はおすすめのパン屋さんを教えてあげると寄りたい、と言われた。
私のおすすめのハード系のパンを購入した。
サンドウィッチも売っており数種類購入した。
「あ…、パンは帰りに買えば良かったですね。荷物になるし。」
「そっか。つい美味しいって聞いたら買いたくなったよ。公園で食べちゃおうか。」
「イイですね!噴水のところにベンチがありますよ。」
私たちは公園に入ると土曜日だからか家族連れが目立つ。
キッチンカーが来ていて私たちはアイスコーヒーを頼んだ。
噴水へ向かうとまだ早めだからベンチは空いていた。
2人並んで腰掛けパンの包みを開けるといい香りがする。
「お、いい匂い。美味しそうだな。玲奈はどれがいい?遠慮はなしだ。」
「はい…じゃあこのサーモンとチーズがいいです。」
「はいどうぞ。おれはスモークチキンからもらおうかな。」
私は美味しいと思ったけど響さんはどう思うかな?
美味しいって思ってくれるかな?
心配で響さんの顔をチラチラと見てしまう。
「美味い。このバケットの硬さがいい。それに野菜がたくさん入っててチキンとのバランスもいいな。」
「良かったー!私がここのパンをおすすめって言ったけど良かったか心配だったんです。」
「美味いよ。早く食べなよ。」
「はい!」
私はサーモンには目がなくてついつい選んでしまう。
クリームチーズとの相性なんて悪いわけがない。
おいしー!
無言で食べ進める。
ちょっと硬めのバケットなのでむせこんでしまった。
「ほらほら、これ飲んで。」
響さんにアイスコーヒーを渡され、ゴクゴク飲んだ。
「ありがとうございます。」
「慌てん坊だなぁ。」
「すみません…」
「サーモン美味しい?」
「はい!クリームチーズと相性がいいんですよね〜大好きなんです。食べますか?」
「うん。」
といい私の食べかけにかぶりついた。
あ…
半分にちぎって綺麗なところを渡そうと思っていたのに。
響さんはこういうのあんまり気にしないのかな。
悠真は汚いと言っていた。
付き合って長いのに私の食べたものは絶対に食べなかった。
他人だからそんなものかな、と思ってた。
両親や弟とは違うんだなって思ってた。
でも…私が美味しいな、シェアしたいな、と思ったことをこうしてすぐに実行してくれるって嬉しいな。
なんだか胸がちょっと温かくなった。