アキを救えるなら私は何にでもなる
第3章 ヒールの欠損
翌日ー 、卒業式。
卒業証書を受け取り、最後の通知表をもらった。卒業式が終わり、通知表を貰った後まで、キミは願った。

今まで、キミの家庭科の評定は4だった。だけど、何故だか分からないが、内申点が2になってた。テストの点数も、学年トップクラスなのに、授業も集中して聞いてたのに。これは不服だとキミは心の中で思った。なので、危険は承知で、南風原先生に抗議した。

「先生、何で私の家庭科の評定は2なのです?成績優秀なのに、授業だって真面目に聞いてるし、テストの点なんて、学年トップクラスですし。」そう抗議したら、
「来ないで。これ以上近付いたら、殺す。」と言われた。
ーそれでも。

キミは、近付いた。だって、そもそもおかしいから。そしたら、
「アキ先生、お願い。」という、南風原先生の声で

「やあああああ!」

アキの殺気のある声。その手には、小振りのナイフがあった。キミは、一瞬で理解したので、瞬間で回避した。そして、手錠を持ち、動きが鈍感な南風原先生を拘束し、この場を見てる先生達に、こういった。


「皆さん、聞いてください。南風原先生のお陰で、1人の無実の人が命令され、私を殺そうとしたのです。だけど、殺そうとした、アキ先生には何も罪はありません。アキ先生を脅して、支配した、南風原先生が全て悪いのです。私は、この事で、アキ先生を示談にします!ですが、全ての真犯人である、南風原先生は、示談にしません。」



そして、アキに向き直った。



「アキ先生…。私の知ってる先生はこんな事をしない。全て、南風原先生が悪いの……。…だから、正気に戻ってよ。…貴女が正気にもどったら、また、私と色々思い出を作ろうね。南風原先生に支配されてる時より、彩やかな思い出を。」


「私、キミちゃんを殺そうとしたのに、何でキミちゃんは、私のことを許すの?」


「何でって、理由は………。アキのことを救いたい。いなくなってからの約束、ようやく守れるの。私は、アキ先生を救えるのなら、何にでもなる覚悟があるの。」
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