The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
「咲良、彼は私の右腕でもある優秀な悪魔だ。困ったことがあれば何でも彼に聞くといい。ヘンリー、彼女にはまだ何も説明してやれていない。家に帰る道中にでも説明をしてくれ」
私たちの挨拶が終わったタイミングを見て自称魔王が私、ヘンリーと順番に声をかけ微笑む。
なーにが!〝咲良〟だ!
さっきまで〝お前〟だったでしょうが!
やはり二重人格確定!
「わかった。じゃあ行こう、咲良」
「うん」
そんな自称魔王にヘンリーは返事をすると私にそう声をかけて歩き出した為私はその後を追うように歩き始めた。
ちらりと謁見の間のような部屋から出る前に自称…いや自称ではなくおそらく魔王であろう美少年に視線を向ける。
すると魔王は冷たい笑みをこちらに向けていた。
何かを言っているみたいだったがこの距離では何を言っているのかわからなかった。
「健闘を祈る」