The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
地雷だったか。
これ以上の追求は無理だろう。
何よりミアの気分を害すことは私もしたくない。
私はミアに「無理言ってごめんね」と言い、仕事に戻ることにした。
「諦めちゃうの?」
「…え」
「私は咲良の契約悪魔なんだよ?」
立ち去ろうとした私の手をミアが強く握る。
そしてミアは不思議そうに私を見つめていた。
「だから何?」
ミアが何を言いたいのかわからず私は思わずミアに問う。
「…」
するとミアの表情から一瞬だけ表情が抜けた。
冷たい、どこかで見たことのある、絶対零度の表情。
誰かを連想させる表情だが、その誰かが誰なのかどうしても思い出せない。