The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
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エドガーと特に何かを話すことなくやってきたのは家の中にある食堂。
そこにはすでに他の兄弟たちも来ており、席に座って私たちを待っている状態だった。
「咲良、おはよう。昨日はよく眠れたか?」
まず私にそう声をかけてきたのは長兄、ヘンリーだ。
相変わらず何を考えているわからない笑顔で私を見つめるヘンリーにもうすでに思うところがあるがぐっとそれを堪える。
ほぼ小屋のような埃っぽい場所によく客人を招いたな、と。
「おかげさまで。昨日はありがとう」
「それはよかった。昨日と少々顔が違うから何かあったのかと思ったよ。昨日はもう少し落ち着いた雰囲気に見えたからな」
「ふふふ、ご心配どうも。何もなかったですよー」
にっこりと笑う私に少しだけ安心したように笑うヘンリーに殺意が湧く。
顔面が違うって化粧のこと言ってるよね?
化粧詐欺師で悪かったな!おい!