The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜






「すご…」


本当に現れたリアルなお母さんのカレーに私は思わず感動した。
早速スプーンを手に持ち、カレーをすくって口の中に入れる。


「…っ」


母の味だ。
懐かしい、何一つ変わっていない、大好きな味。

本当に懐かしい。


「ご飯は美味い。けど咲良と食べた方がもっと美味い。だから咲良を待ってた」


お母さんのカレーを味わっていると普段は無表情なバッカスがそれはそれは嬉しそうに一瞬だけ私に微笑んだ。

反則級の美しい笑顔である。


「…咲良と一緒に居たかったみたいだ。ここにいて気付けた」


バッカスの表情はもう無表情に戻っているが、その瞳は真剣なものだった。





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