The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
ヘンリーのお子さんか?
まさかヘンリー本人…とかじゃないよね?
「…お前、何者だ」
嫌な予感を感じているとまだあどけなさが残るがヘンリーとそっくりな冷たい声で美少年はそう言って私をギロリと睨んだ。
明らかに私を警戒し、敵意を剥き出しにしている。
「何者って私は…」
この家にお世話になっている人間の留学生です、と説明しようとした。
したのだが。
「状況を説明しろ。苦しんで死にたくはないだろう?」
私との距離を一瞬で詰め、私の首を右手で掴んだヘンリーによってその先を私は言えなかった。
「…っ!?」
まだ絞められてはいない。掴まれただけだ。
だが、少しでも美少年が力を込められばすぐに絞め落とされるだろうこの状況に一気に冷や汗が溢れる。
この一瞬で私の生死がこの美少年に握られてしまったのだと本能がそう理解した。