The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
呪文さえ言えてしまえば、契約者は契約している悪魔に対して何でもできる。
ふと、随分前に必死に頭に詰め込んだ悪魔との契約についての知識が頭をよぎる。
そうだ。
呪文だ。あの厨二病呪文さえあればギャレットもバッカスも強制的に私の願いを聞くはずだ。
「…」
正直、あの呪文は厨二病すぎて一度たりとも口にしたことがなかった。
きちんと覚えているかと言われれば曖昧だがもうこれくらいしか方法が思いつかない。
ええい!厨二病上等!なるようになれ!
「我が名は特級悪魔ギャレットと特級悪魔バッカスと契約を結ぶ者、咲良!我とギャレットとバッカスの契約の元、ギャレットとバッカスに私をテオの元へ連れて行くことを命じる!我が声に答えよ!特級悪魔!ギャレット、バッカス!」
ここは勢いが大事だと私は恥じらいを捨ててそれはそれは大きな声でその場で叫んだ。