Every single day
二人で河原を歩いていたら、子猫の鳴き声がした。

見に行くと、驚くほど可愛い子猫だったが、段ボールの中で捨てられているようだった。

こんなに可愛いのに、どうして捨てたりするの…?

捨て子だった母と思わずダブらせてしまった。

できることなら、この子を連れて帰りたいな…。

その時

「お前、うちの子になるか?」

そう言って、道哉が子猫を抱き上げた。

道哉…同じことを思っていたんだね。

「紫苑、いいかな?」

「うん!」

「よし、じゃあ新しい家族を迎えることにするか!」


突然、新しい家族が増えた。

言葉は通じなくても、子猫は道哉の言葉にとても喜んでいるように見えた。


家に帰ると、二人で子猫の名前を考えた。

道哉が、何か色々調べて、

「なぁ、アスターって名前はどう?」

「アスターって、確か…」

「うん。【紫苑】のことだよ。どうかな?」

「…いいよ」

アスターを迎えたことで、幸せがまたひとつ増えた。




これまで、色々つらいこともあった。

だけど、いつもあなたの愛に救われて…今日も私はとても幸せなの。

ねえ道哉。私をこんなにも愛してくれてありがとう。

私も、ずっと愛してるから…。
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