Every single day
とまどい
中学に入って最初の文化祭のあと、道哉の友達からの告白を断った。

しかし、告白してくれた人は、私が道哉を好きだと思っている。

もし、私のせいで二人の友情にヒビが入ったら…いたたまれない。

私の友達のかほるは、中学になってすぐに彼氏ができた。

相手とは、お互い一目惚れだったという。

私は、入学してすぐの頃、貴子、美里、かほると自然に4人グループになった。

しかし、そのグループは間もなく壊れ、私と貴子だけになった。

理由は、かほるとその彼と美里が三角関係だったことによる。

美里とかほるの彼になった子は、幼稚園からの幼なじみだったらしい。

美里はずっと幼なじみを好きだったが、相手の気持ちはまではわからなかったと言う。

相手の本当の気持ちがハッキリしたのは、その幼なじみがかほるに告白し、かほるがその事を嬉しそうに私たちに打ち明けたときだった。

美里の気持ちを知らなかったので、貴子と私はおめでとう!と一緒に喜んだが、美里だけが真っ青になり、突然その場から逃げるように去ってしまった。

心配になったが、とりあえず余計なことはしないでおこうとした。

翌日から、グループ内は気まずさでいっぱいになった。

美里が明らかにかほるを避けているのだ。

そのせいで、かほるも気分を害しているようだった。

ある日、貴子から電話があった。

「もう、これ以上あの二人と付き合うのは無理だよ」

「あの二人、何があったの?」

「部活の子に聞いたんだけど、あの子たち、いわゆる三角関係」

「そうだったんだ…」

でも、私達はどちらかを選ぶこともできないので、グループは解散するしかなかった。

まだティーンになるかならないかの年頃だったが、女同士って難しい…恋愛が絡むと余計にそうだと知った。

だからこそ、道哉と友達の友情が壊れないか心配になったのだ。
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