Every single day
道哉とは、一瞬だけ気まずい時期はあったものの、また今まで通り仲良くいられて嬉しかった。

一緒に帰れるときはいつも一緒だったし、道哉の部活が遅くなって、私が友達と先に帰っていても、なるべく早くに私のアパートへ来てくれていた。

「紫苑って、水上くんと付き合ってるの?」

水上くんというのは道哉のことだが、周りは私達がよく一緒なので、そう思う人も多かったらしい。

それぞれ友達も居るので、学校内ではそこまで仲良くしている訳でもなかったが、お互いに割とおとなしめなのに、放課後はしょっちゅう一緒に帰っていたので、目についたのだろう。

おまけに、小学生の頃からずっと、二人して夏祭りにも行っていたし、見られていたのかもしれない。

「別に、付き合ってる訳じゃないよ…」

正直、放っておいてほしかったが、周りは何かと興味津々だったらしい。

それは、たぶん道哉の周りでも同じだっただろう。


晩秋から冬へと季節が移ろう頃だった。

道哉の誕生日が近くなってきた。

「12月生まれだと、誕生日とクリスマスは一緒くたにされるんだよ」

道哉は小学生の頃、そう言っていた。

だから、私は小学校の頃から、道哉の誕生日の夕飯は、道哉の好きなものばかり沢山作った。

そして、道哉の家でのクリスマス兼バースデーパーティーにいつも招待してもらっていた。
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