旦那様は征服者~琉聖編~
消えていく
その次の日も、いつの間にか琉聖によって休みの連絡をされていて、結局三日も休んだ小梢。
三日振りに職場に行くと、園田と円佳が行方不明になっていると聞かされたのだ。

「え━━━?どうゆうことですか?」
「わかんないのよ……食事会の後から立て続けになの……!」
「え……」
まさか、琉聖…ほんとに…?
まさかね………と思う小梢。

唯一、仲のよかった円佳がいなくなった事で、かなりの不安を感じている小梢。
仕事もあまり思うようにいかない。
「月島さーん」
「は、はい!」
「これ、纏めといて~」
「あ、はい。
わかりました」
いつもは円佳と共に、なんとかこなしていた小梢。
急に一人になり、上手くいかない。


その頃の琉聖━━━━━━━
「フフ…少しオドオドしてるぅ。
可愛い~」
社長室で、頬杖をついてパソコンを見ている。
「可愛い……
なんで、小梢って何してても可愛いんだろう~
あ、くしゃみしたっ!可愛い~」
可愛いを連呼してる琉聖の横で、茂和と利郎が微笑ましく見ていた。

「あ、アレ…誰……?」
つい先程までニコニコして、楽しそうだった琉聖。
途端に黒い雰囲気に変わり、不機嫌になる。
「琉ちゃん?どうしたの?」
「コレ!この前の居酒屋にはいかなったんだけどな……」
パソコン画面には、小梢と仲良さそうに話している男が映し出されていた。


「月島さん、お昼一緒どう?」
「え?お昼ご飯……」
途端に、琉聖の顔が浮かんだ小梢。
男性相手だと、不機嫌になる琉聖。
俺の事だけ考えろと言う琉聖。

「月島さん?」
「ごめんなさい。お昼は先約があるんです」
「そっかぁ、せっかく係長がいなくなって月島さんと仲良くなれるかなと思ったのに…(笑)
……なーんてね(笑)」
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