想定外恋愛
「優月、ちょっと部屋に入れてくれない?」
玄関先で話すことじゃないのは俺にだってわかる。
「散らかってるけど....。」
久しぶりの優月の部屋は懐かしい香りがした。
石鹸のような優しい香り。
綾葉の甘ったるい匂いとは違う落ち着く香りだ。
几帳面なはずの優月の部屋は少し散らかっていた。
「すぐに疲れちゃって.....。コーヒー飲む?」
「うん、ありがと。体調大丈夫?」
俺が心配する資格なんかないけど。
「疲れやすいだけで大丈夫だよ。」