想定外恋愛
「本当にいいの...?」
「優月がまた倒れたら困るし」
「そっか.....。」
優月は俺の家に着くまで何も喋らなかった。
「....気分悪い?」
「コウくんの家久しぶりに入ったなって.....。」
優月の荷物をリビングまで運び、ソファに優月を座らせた。
「相変わらず物が少ないね。」
「必要な物以外いらないからな。」
家で過ごす時間もそんなにないし。
「優月は疲れてるならベッド使えよ。」
俺の提案に優月は首を横に振る。
「ここで大丈夫。」
「ここでって.....ソファなんかに寝させるわけないだろ。」
優月は困ったように笑った。
「なんか.....あの、気持ち悪い考え方かもしれないんだけど彼女さんと眠っていたところにすんなりと横になれないというか.....。」
優月の考えを聞いて俺は素早く理解が出来なかった。
「......そんなに気になるもの?」
「わかんない。ただ私が気にしすぎかも。置いてもらう身なのにワガママ言ってごめん。.....すぐに慣れるようにする......。」
ほとんど初めてに近い優月のワガママは別に嫌ではなかった。