想定外恋愛
「.....わかった。」
そう言って俺は玄関へ向かった。
「コウくんっ、ごめん!怒った?!」
振り向くと小走りで俺を追いかけて来た優月が目に入り、その肩を慌てて掴む。
「走るなよ!転んだらどうすんだよ?!ていうか別に怒ってないけど。」
「ワガママ言ったから出て行くのかと....。」
「ワガママとは思ってないし、ベッド買いに行くだけだし。」
「わざわざ買い換えるの?!そういうつもりじゃなくて......本当にごめんなさい.....。」
「あのベッド買ってから結構経つし.....、買い換えるきっかけがなかったから置いてるだけだったから買い換えてもいいかなって思った。」
優月が何故か泣きそうになる。
なんで.....。
「ありがとう.....。」
「優月の為じゃないって。」
今度はお礼を言われる意味がわからなかった。
「優月は適当に休んでて。帰りは何時になるかわかんない。」
「わかった。コウくんいってらっしゃい。」