想定外恋愛
「まさか航太と会うとは。」
「こっちのセリフ。」
ベッドを注文して店を出た後適当に街中を歩いていたら悠聖にバッタリ遭遇してしまった。
「俺達、相思相愛じゃん。」
「気持ち悪いこと言うな。」
悠聖とカフェに入って向かい合ってる自分も気持ち悪い。
「優月ちゃんは?」
「家にいる。」
「誰の?」
「俺の。」
「結局連れ去ったのか。」
「合意の上だ。」
悠聖が呆れたような顔をした。
「綾葉ちゃんは?」
「別れたに決まってんだろ。」
「はっ?!マジでっ?」
悠聖が驚ろいた顔を見せた。
そんなに驚くことか?
「全部正直に言ったらキレられ、殴られた、みたいな?」
「そりゃそうだろ。彼氏が別の女妊娠させてた挙句にいきなり同棲って。綾葉ちゃん間違ってないよ?」
悠聖にまで説教されるなんて俺はもうダメかもな。
「一緒に住むって言い出したんだよ。優月と綾葉はタイプ違うから無理じゃん?それで、」
「航太が全部悪いとしか言えないな。」
俺はアイスコーヒーに口を付けて窓の外に視線を移した。