ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
「ち、ちが…」
必死に否定しようとするけど、魔王に首を締めあげられて声が出せない。
ああ…お父さん、天国のお母さん。
自分がまさかこんなにワケわからん感じで死ぬとは思いませんでした…
ああ、なんて儚き人…生……
「ちょっとぉ、お兄ちゃん!違うから!」
そのとき落ちたブルーソーダを残念そうに見ていた美少女が、ようやく魔王の肩をトントン、と叩いてくれた。
「その人誘拐犯じゃないよ~。わたしの命の恩人!」
「…は?恩人…?」
「そ!
わたしがネコ助けようとして車に轢かれそうになったとこ助けてくれたの!だからはなしてあげて?」
美少女の言葉に、ようやく魔王の手が胸倉から離れた。
げほげほげほっ!と勢いよくせき込むわたし。
あと5秒遅かったらほんとに死ぬところだったよ…!