あなたは運命の人
大企業のお屋敷も私は毎回玄関まで顔パス。
広い大理石の玄関には諒ちゃんが既に居た。


「なんだよ、今日は。熱は下がったのか?」

「諒ちゃん!泊めて!お母さん達が来ても私は居ないって言って!」

気怠そうな顔の諒ちゃんに頼み込む。

「突然何?今日は何があった?」

面倒そうな表情を浮かべているが諒ちゃんが訊いてくれたので私は口を開いた。

「皆で私を騙していたの!」

私が声を張り上げると諒ちゃんは益々面倒そうな顔をした。

「意味分からん。とりあえず部屋に来い」
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