【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜
「すまない、美乃梨」
「いえ、大丈夫です」
「この埋め合わせは必ずするから」
と車を走らせながら美乃梨にそう言うと、美乃梨は「気にしないでください。それより、急ぎましょう」と言ってくれた。
「ああ、少しスピード上げるぞ」
「はい」
運転しながらスマホをスピーカーにしてもらい、荒井に電話をかけて内容を説明する。そして病院に到着した俺は、すぐに車を降りる。
「美乃梨、お前は院内に食堂があるから、そこで待っててくれ。終わったら迎えに行く」
「分かりました」
俺はすぐに病院の中へと入った。すでに救急車は到着しているようだった。
「え、加古川先生!?今日お休みじゃ……」
「悪い!急いでるから!」
小山内の言葉を遮るように走りながらそう言った。
「荒井!」
「お、加古川!」
「患者の容態は?」
と白衣を着ながら荒井に問いかける。
「患者は40代の男性で、CTとMRIを取ると、お前の言うとおり虚血性ショックがあった。恐らく腹腔内に血液が溜まって吐血したんだろう」
「そうか。バイタルは?」
「さっき安定してきた」