やっぱり幼馴染がいいと彼氏に振られたら、彼のライバルと恋人の振りをする事になりました

 明るく可愛い妹さんの名前は、玖美(くみ)ちゃん。玖美ちゃんは画面の向こうで目を白黒させた後、花咲くような笑顔で喜んでは、沢山話をしてくれた。
 とっても可愛くていい子だった。

 玖美ちゃんは私たちの二つ下で只今大学二年生。
 歳も近くて話しやすくて。気付けば私はずっと笑っており、いつの間にやらその場(・・・)の空気にすっかり馴染んでしまったのだった。

 その後河村君に貸して貰う予定だったDVDを一緒に観て、帰りは家まで送って貰う。
 
 なんだか私ばっかり色々として貰っている気がするので、ご飯を奢ると訴えれば、お家ご飯がいいから何か作ってくれと言われ食材を持って行って。作って一緒に食べて……を繰り返して……
 そのうち何かお礼をしたい意思表示をすると、ご飯を作って欲しい、が定番になっていった。
 
 河村君と過ごす時間。
 かれこれ二か月は経っただろうか。

 一外に出掛ける事も、家で過ごす事も当たり前になった頃、職場で呼び止めた誰かが今の関係をなんて言うのかを、改めて教えてくれた。
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