【完】夢見るマリアージュ
「ちょっと…本当に大きくなっちゃって。 うちの冷蔵庫小さいから収納が大変でした」
「収納って…」
冷蔵庫からゆっくりと取り出した彼女が作ってくれたクリスマスケーキは二段重ねだった。
思わず驚いて声を上げてしまう程。
「うわあ…!すげぇ!やべぇ!」
お店で売っているケーキかと思った。 一段目は苺のショートケーキで、二段目はチョコレートケーキになっている。
上に乗っているマジパンで出来たサンタクロースとウサギも手作りだというので驚きだ。
「ウサギは、リリーをモデルにしてみました…!」
これを作るのにどれだけの労力を費やしてくれたのだろう…。
それを考えるだけで愛しさがこみ上げて、ぎゅっと彼女を抱きしめる。
「ほ、北斗さん?!」
「ありがとう!めっちゃ嬉しい…!
俺の為にこんな素敵なクリスマスケーキを作ってくれて本当に感動。
香ちゃん、大好き」