ふたつ名の令嬢と龍の託宣

【第3章 登場人物紹介】

【リーゼロッテ・ダーミッシュ】
 異世界転生系伯爵令嬢。15歳、この世界では成人済み。蜂蜜色の髪に緑の瞳。龍の託宣により決められたジークヴァルトの婚約者。ダーミッシュ家の養子、生家はラウエンシュタイン家。ジークヴァルトの元で力の制御の訓練する日々を送っている。特技は小鬼の目をきゅるんとさせること。ジークヴァルトの突拍子のない行動に振り回されがちだが、気遣いが明後日(あさって)の方向に行く残念仕様。ちっぱいが悩みの種でバストアップに奮闘中。託宣名はメア。

【ジークヴァルト・フーゲンベルク】
 若き公爵。第3章で18歳に。黒髪に青の瞳。王太子の護衛騎士を務める。常に異形に狙われているため、周囲の人間にも殺気が伝わり怖がられている。鉄面皮だがリーゼロッテにだけは魔王の笑みを向ける。龍が決めた相手であるリーゼロッテに思いを寄せつつも、何かとこじらせてばかりいる。リーゼロッテの天然加減に振り回され公爵家の呪いを発動しつつ、なんとか必死に我慢中。龍の盾の宿命を持つ。託宣名はザス(実は出しそびれている)。

 ●ダーミッシュ伯爵家の人々●
【フーゴ】
 ダーミッシュ伯爵。リーゼロッテの義父。やさしく誠実なお方。一方で領地経営では抜け目ないところを見せる。妻のクリスタを心から愛している。
【クリスタ】
 おっとりした伯爵夫人。リーゼロッテの義母。
【ルカ】
 伯爵家の跡継ぎ、11歳。リーゼロッテの義弟。亜麻色の髪の天使。フーゲンベル家でツェツィーリアに一目ぼれ。狙った獲物は絶対に逃さないこの物語随一のヘタレてないヒーロー。
【ダニエル】
 ナイスミドルな伯爵家の家令。まだまだ可愛いお嫁さん募集中。
【エラ・エデラー】
 エデラー男爵令嬢。リーゼロッテの侍女で無知なる者。フーゲンベルク家でモテモテになっている。弟妹達の世話をしていたせいか、すぐ人の手を握る癖がある。実はエラがいちばん小悪魔なんじゃないかと作者は思っている。

 ●フーゲンベルク公爵家の人々●
【アデライーデ】
  ジークヴァルトの姉。公爵令嬢だが顔に傷を負い、隻眼(せきがん)の騎士としてバルバナスのもとで働いている。鉄面皮のジークヴァルトの表情が動くのが楽しくて、いつもリーゼロッテとの間を邪魔している。
【ジークフリート】
 ヴァルトパパで、前フーゲンベルク公爵。今は辺境伯の地位に就いて、国境の砦を守っている。妻であるディートリンデを溺愛している。リーゼロッテの初恋の人。
【ディートリンデ】
 ヴァルトママ。怒らせると怖いらしい。夫であるジークフリートが鬱陶しくて仕方ないと思っている。ジークヴァルトを身ごもっている間だけ、ジークハルトの声が聞こえていた。
【ジークベルト】
 ジークヴァルトのお爺様。故人。
【料理長】
 フーゲンベルク家で腕を振るう。長いコック帽に左右にピーンと伸びた口ひげが素敵なナイスミドルなおじ様。
【洗濯三人娘】
 フーゲンベルク家で洗濯を担当する使用人。いつもおしゃべりしている。真ん中から右回りに、メディ、ドリィ、ヴァシィ。

 ●アーベントロート家の人々●
【マテアス】
 フーゲンベルク家の次期家令。父エッカルトから執務を引き継ぎ中だが、もうほとんどのことを任されている。つり目に糸目に困り眉。天然パーマはジークヴァルトへの心労のせいで、将来禿げあがる予定? 実は武術は達人級。
【エッカルト】
 マテアスの父。フーゲンベルク家で家令を務めるが、半隠居状態。やさしい細目でジークヴァルトとリーゼロッテの仲を見守っている。
【ロミルダ】
 マテアスの母。公爵家で侍女長を務める。恰幅のいいみんなのお母さん的存在だが、元は侯爵令嬢。エッカルトの妻となり、公爵家の使用人となった。エッカルトとの甘いロマンスが、公爵家使用人の間で語り継がれている。
【エマニュエル】
 マテアスの姉。現在はブシュケッター子爵夫人として貴族に籍を置く。ナイスバディな美女。

 ●ブラオエルシュタイン王家の人々●
【ハインリヒ】
 王太子。妻となったアンネマリーといちゃラブしつつ、公務に励む真面目な王子様。託宣名はイオ。アンネマリーとの間に子が授かった段階で王位を継ぐことが決まっている。おっぱい星人。
【アンネマリー】
 ハインリヒと婚姻を果たし、侯爵令嬢から王太子妃に。日々王妃教育に励んでいる。コンプレックスだった巨乳がハインリヒのお気に入りと知り、大きくてよかったと思っている。託宣名はルィン。
【ディートリヒ】
 この国の王。燃えるような赤毛に金色の瞳。いつも静かな瞳で遠くを見つめている。謎な発言の多いお方。イジドーラ様ラブ。
【イジドーラ】
 王妃。前王妃セレスティーヌの死後、後妻として王家へと嫁いだ。妖艶な美女。ハインリヒの義母。
【テレーズ】
 前王妃の娘で第二王女。隣国アランシーヌに嫁ぎ第三王子妃となった。
【ピッパ】
 イジドーラ王妃の娘。ディートリヒ王に似た赤毛の第三王女。
【セレスティーヌ】
 前王妃。ハインリヒの母。故人。隣国アランシーヌの王女だった。
【バルバナス】
 ディートリヒ王の兄。騎士団総司令を務める。龍に対して不信感を抱き、自らは子孫を残そうとしない。婚姻を迫られるため、滅多に王城へは近づかいないで逃げ回っている。そのくせアデライーデをそばに置きたがり離さないでいる。だがアデライーデに手は出していない模様。

 ●ラウエンシュタイン公爵家の人々●
【イグナーツ】
 ラウエンシュタイン公爵代理。リーゼロッテの実父。ブルーメ子爵家の庶子でラウエンシュタイン家に婿入りした。カイとは昔なじみ。春になると山奥にマルグリットを探しに行き、冬になると帰ってくる。妻命のくせに無類の女好き。お姉ちゃんを侍らすのは、猫カフェに行って猫を愛でる感覚。普段は粗野なしゃべり方をするが、貴族仕様のときは慎重にゆっくりしゃべる。
【マルグリット】
 リーゼロッテの実母でラウエンシュタインの女公爵。彼女の力が膜となってリーゼロッテを危険から幾度も守る。だがその力は徐々に弱まっている模様。龍の花嫁となり、現在はラウエンシュタインの孤城で眠っている?

 ●レルナー公爵家の人々●
【ツェツィーリア】
 公爵令嬢、9歳。青目に黒髪ストレートのツンデレ美少女。両親を流行り病で失って以来、かんしゃく持ちの我が儘令嬢に。義両親となったレルナー公爵夫妻に煙たがれている。ルカのぐいぐい加減に、たじたじになっている。
【ユリウス】
 ツェツィーリアの叔父。三男だったので、気ままにフーゲンベルクで護衛騎士をしている。ジークフリートの従兄。挨拶のように身分を問わず女性を口説く。
【レルナー公爵】
 ツェツィーリアの父親の弟。兄の死後公爵位を継ぎ、ツェツィーリアの義父となった。跡継ぎが生まれたため、扱いにくいツェツィーリアを早くどこかに嫁がせようとしている。
【グロースクロイツ】
 ツェツィーリアの従者。先代のレルナー公爵にツェツィーリアのことを頼まれている。飄々としたつかめない人物。グロースクロイツは苗字です。

 ●グレーデン侯爵家の人々●
【エーミール】
 グレーデン家次男。イケメン貴公子で社交界きってのモテ男。思ったことはすぐに口に出す直情的なお方。エラを利用しようと近づくも、気になる存在に。ニコラウスによくまとわりつかれるが、正直ニコラウスを気持ちの悪い男だと思っている。
【エメリヒ】
 グレーデン侯爵。エーミールパパ。
【カミラ】
 グレーデン侯爵夫人。エーミールママ。
【エルヴィン】
 侯爵家跡取り。エーミールの兄で病弱。
【ウルリーケ】
 エーミールの祖母。王族出身でグレーデンの女帝と呼ばれ、みなに恐れられる存在。リーゼロッテとの文通を楽しみにしているのは誰にも内緒。

 ●デルプフェルト侯爵家の人々●
【カイ】
 デルプフェルト家五男。王城騎士を務めるが、叔母であるイジドーラ王妃の元で動き、託宣に関する情報を集めている。社交界では夫人キラーで有名。でもまだ17歳。ラスの託宣名を持つ。
【デルプフェルト侯爵】
 カイの父親。6男3女の子供がいるが、すべて母親が違う。ちょっといっちゃってるお方。
【ベアトリーセ】
 カイの母親でデルプフェルト侯爵の正妻。イジドーラ王妃の姉。故人。
【ベッティ】
 カイの腹違いの妹。デルプフェルト侯爵の庶子だが、貴族社会になじめずに侍女として働いている。その実カイのために動く諜報員。本名はエリザベス。
【ジルヴェスター】
 カイの腹違いの弟。5歳。可愛い。

 ●キュプカー侯爵家の人々●
【ヤスミン】
 侯爵令嬢。王太子妃となったアンネマリーを友人としても支えている。趣味は人間観察。
【ブルーノ】
 キュプカー侯爵。王城騎士で近衛第一隊の隊長。ほぼ王城に詰めているので単身赴任状態。さみしい。

 ●ブラル伯爵家の人々●
【ブラル伯爵】
 この国の宰相を務める。めちゃくちゃたれ目。ジークヴァルトを呼び止め立ち話をしがち。話が長いことで有名。娘のイザベラを溺愛している。
【ニコラウス】
 ブラル伯爵家長男。父親同様ものすごくたれ目。愛人の子供なため、爵位は妹の伴侶に譲る予定。だが妹のイザベラから早く結婚して自分の代わりに爵位を継ぐようにせっつかれている。エーミールと大の仲良し(と本人は思っている)。エーミールの虫けらを見るような視線が実はクセになっている。
【イザベラ】
 伯爵令嬢。ニコラウスの腹違いの妹。兄同様とにかくたれ目。栗色の髪は見事な縦ロール。バネのごとくビヨンと揺れる。ジークヴァルトの妻の座を狙っている。リーゼロッテに敵愾心を燃やす暴言クイーン。

 ●カーク子爵家の人々●
【ヨハン】
 子爵家の跡継ぎ。フーゲンベルク家で護衛騎士を務める。エラに片思い中。無骨な大男だが気はやさしい。趣味は刺繍と編み物。指をもじもじする癖がある。キモ可愛い?
【ブランシュ】
 ヨハンの腹違いの妹。庶子。母親を目の前で殺されて、ショックで目が見えなくなった。お菓子大好きなぽっちゃり系令嬢。お作法は特訓中。
【レオン・カーク】
 オクタヴィアの恋人。不動のカークの思念の元になった人物。
【オクタヴィア】
 ジョンの大切なお嬢様。フーゲンベルク公爵家の令嬢だったが、託宣を果たした後にレオンと再婚。カーク子爵夫人として生涯を終える。

 ●へリング子爵家の人々●
【クラーラ】
 へリング子爵令嬢。白の夜会で転んだあの()。異形の者に取り憑かれやすい体質。常におどおどしている。
【ハイデ】
 クラーラの侍女。以前、ダーミッシュ家で働いていた。自分の容姿が醜いとリーゼロッテに誤解をさせた張本人。

 ●ブルーメ子爵家の人々●
【ブルーメ子爵】
 ルチアを養子として迎い入れる。ふくよかで穏やかな人物。庭いじりが趣味で、ブルーメの家の庭は一年中季節の花が咲き乱れている。
【ルチア】
 王族の血を引く少女。母アニサの死後、ブルーメ家の養子となった。戸惑いつつも母の遺言に従う。龍からリシルの託宣名を受けた異形の者に命奪われし定めの者。カイが気に掛ける存在に。
【アニサ】
 正体はスタン伯爵令嬢アニータ。託宣を受けた娘・ルチアを守るため出奔し、逃亡生活を続けてきたが、持病のため逝去。ルチアをイグナーツに託す。

 ●クラッセン侯爵家の人々●
【トビアス】
 アンネマリーパパ。番外編で名前だけ。第2章の「くそがっ」というセリフが作者のお気に入り。
【ジルケ】
 アンネマリーママ。クリスタの姉。ハインリヒが赤子時代にたふたふしていた巨乳は、この方のお胸です。

 ●神殿の人々●
【ミヒャエル】
 司祭枢機卿。神殿のナンバー2。金品や脅しで今の地位を確立。神殿というより庶民向けの教会に権力をはびこらせている。はげデブセクハラおやじなので女性に不人気。イジドーラ王妃に固執して、星を堕とす者である紅の女に力を乞う。
【レミュリオ】
 若き神官。銀髪で盲目の美青年。神官長の秘蔵っ子。
【神官長】
 敬虔な聖職者。権力などには一切興味のない事なかれ主義。

●その他もろもろな人々●
【ダン】
 王都の外れ街にあるこんがり亭の雇われ店主。殺し屋のような風貌をしている。ルチアの世話を一時期していた。若気の至りで死にかけたところをイグナーツに拾われた。
【フィン】
 ダンの恋人(♂)。角刈りマッチョだが、すけふりネグリジェを着用。突然いなくなったルチアを今でも心配している。
【ロッテンマイヤーさん】
 リーゼロッテが子供の頃のマナー教師のご夫人。本名を覚えていないため、脳内でこう呼ばれている。厳しい人だったが、リーゼロッテの淑女ぶりは彼女のおかげ。

 ●異形な人々?●
【ジークハルト】
 フーゲンベルク家の託宣者につく守護者。ジークヴァルトの遠い祖先らしく、見た目はジークヴァルトにそっくり。そこら辺であぐらをかきながらふよふよ浮いている。最近ではリーゼロッテのそばにいることが多い。ジークヴァルトとリーゼロッテにしか視えない存在。
【聖女】
 リーゼロッテの守護者。ジークハルトには視えているらしい。
【泣き虫ジョン】
 オクタヴィアの従者だったが、彼女を手にかけようとして星を堕とす者に。オクタヴィアはジョバンニと呼ぶ。雪の中、リーゼロッテの力の繭玉に引きこもり中。
【不動のカーク】
 フーゲンベルク家で長年立ちつくしてふてくされていた異形の者。リーゼロッテに動かされ、今は彼女を護衛することに誇りを持っている。レオン・カークが残した残留思念。
【きゅるるん小鬼隊】
 リーゼロッテの力に触れて、ご機嫌になった小さな異形たち。リーゼロッテの周りで、瞳をきゅるんきゅるんさせてはしゃぎまわっている。
【紅の女】
 グレーデン家に現れた星を堕とす者。首に罪の証である紅玉のしるしを持つ。ミヒャエルに力を分け与え、自らもリーゼロッテに敵意を向ける。

 ●もふもふなもふもふたち●
【ミカル&ジブリル】
 アデライーデが可愛がる双子の鷹。ミカルはちょっとクール、ジブリルはやんちゃな子。密書を届けるお仕事をしている。お肉大好き。
【リープリング】
 カイが王都の隠れ家で飼う大型犬。長い耳にだるだるの皮膚。イメージはバセットハウンド。カイ好き好きな女の子。
【黒影号(シュバルツシャッテン)】
 祖父ジークベルトから贈られたジークヴァルトの愛馬。美しい青毛の牝馬で、異形の者からジークヴァルトを庇って絶命した。かなしい思い出。
【アルフレート】
 ジークヴァルトが買ってくれた大きなクマの縫いぐるみ。フーゲンベルク家のリーゼロッテの部屋のソファにいつも座っている。つぶらな瞳でもふもふ癒してくれる。内緒で時々一緒に眠っているが、それを知っていることをジークヴァルトは内緒にしてる。



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