意地悪な副社長との素直な恋の始め方
ネクタイの結び方は?

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朔哉と二人きりで過ごした週末は、思っていたよりも平和に過ぎた。

機能性に優れたキッチンは使い勝手がよくて料理するのが楽しいし、広いバスルームでの入浴タイムは至福(もちろん、朔哉と一緒に『入浴』はしない)。
リビングから見える緑が、目と心を癒してくれる。

朔哉の毒舌も、ほとんどからかいレベルに落ち着いていた。

それどころか、時折電話をしたり、メールをチェックしたりするほかは、ずっとわたしの傍にいて、常にどこかに触れている状態。
最初は戸惑ったけれど、怖い思いをした子供が一時的に母親べったりになるようなものだと思うことにした。

これなら、怪我が治るまでの間、問題なくやっていけるかもしれないと思っていたのだが……少々甘かったようだ。


(このままじゃ、遅刻する……)


土曜、日曜とのんびり過ごして迎えた月曜日。

朝から、ベッドの中であれこれとちょっかいをかけてくる朔哉のせいで、予定時刻を大幅に過ぎて起床。

二人分の朝食を用意し、片付け、シゲオ監修メイク術を駆使して自分の身支度を終えた時には、いつも家を出る時間を十五分も過ぎていた。


(朝からやらしいことするのをやめなければ、今日から別々に寝ると言ってやる! 絶対に!)

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