恋愛計算は間違える(アルバートとテレーサ)
<ブランシュール城・午後13時>

アルは村で車を借りた。

知り合いの宝石商は、中央の都市で店を構えている。
10年も人質をやって、
いろいろな所を渡り歩いていると、人脈もできる。

<何が役に立つかわからないな>
車を玄関につけて、アルは考えていた。

扉が開いて、テレーサが黒い服で館から出て来た。
「それでは、お願いします・・」

車を運転しながら
アルはバックミラー越しにテレーサを観察していた。
テレーサはずっとうつむいている。

暗い処では、幽霊のように見えた
が・・・
明るい所では、目鼻立ちは整っているように見えた。
まぁ、幽霊は昔から・・・・
美人系が多いだろう。

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