恋愛計算は間違える(アルバートとテレーサ)
<街の婦人服店・14時30分>

「まったく・・!」
リエットは、腰に手をあてて
仁王立ちになった。

「あのね、
男と女が恋愛関係になったら、
やることはひとつしかないの。
男がためらっているのなら、
あなたから誘わなくてはだめ!!」

リエットはフンと鼻を鳴らした。

「いいわ、私があなたの教育係に
なってあげる。ちょっと来て?」

リエットはテレーサの手を引いて、ランジェリーを扱う場所に連れて
行った。

「この、レースのリボンのが
いいわ。かわいいもの。
それにネグリジェは、ラベンダーピンク・・・あなたに似合うわ」

リエットはテレーサの腕に、
どんどんめぼしい物をかけていく。

「あの男の理性をぶっ飛ばすの!
私がやり方を教えるわ」

テレーサが口に手を当てて、目を見開いている。

それを確認すると、
リエットはおかしそうに言った。

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