恋愛計算は間違える(アルバートとテレーサ)
リエットはドレスの棚を見やって、続けた。
「あなたの瞳の色を考えたら、
ラベンダーか、ブルー系ね。
ピンクもかわいらしいけど。

あの男は結構、上品で清楚なのが
好きかも。
そうね、この紫のはどうかしら?」

リエットは紫のドレスを持って、
テレーサを試着室に誘った。
「これを着てみるといいわ」

リエットは、試着室に他の誰もいないことを確認すると

「ところで、アルとはどこまでいったの?」

テレーサは戸惑い気味に
「どこまでとは・・・?」

リエットは苦笑いして
「あなたたち・・恋人ではないの?アルは、あなたにぞっこんだけど・・」

テレーサは小さな声で答えた。
「結婚を申し込まれました・・」

「はぁ・・・そう・・」
リエットは大きくため息をついた。

「キスくらいしたんでしょ?」

テレーサはうつむいて、首を横に振った。

それを見て、
リエットは心底、驚いたように
「まだ、あの男が・・手をだしていないの!
じゃぁ・・・あなたは結婚する気がないの?」
テレーサは首を横に振った。

「いえ・・そばにいてくださると・・安心できる方です・・」

「まぁ・・」
リエットは、開いた口がふさがらないというように

「あなたは、アルを父親替わりにしたいの?
アルにいつまで我慢をさせるの?」

テレーサは少し迷って答えた。
「ロランドさんは、
私が喘息発作を起こすと心配だから・・・と言って・・」
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