王子と姫の狂おしい愛~結婚生活編~
「え?椿姫…?」
「寛二くんや二階堂のことも、井高さんも……好きよ!」
「椿姫」
「椿姫様!」

「みんな、私の大切な家族よ!
今は怖いけど、ずっと傍にいてほしい。
ずっと…傍にいたい…!
わかってるよ。
ほんとはみんなとっても優しくて穏やかで、いつも私のことを最優先にしてくれる、頼もしい人達だもん!
ただ、さっきのみんなが怖かっただけ!
だから………触れない方がいいなんて言わないで……?
みんな、穢れてなんかないよ!
とっても綺麗よ!
琥珀、いつもみたいに触れていいんだよ。
琥珀は私の旦那様でしょ?」
「椿姫…!!」
琥珀が椿姫を、力一杯抱き締めた。
「琥珀、苦し……」
「椿姫…椿姫……俺も世界で一番愛してるよ…!!」
「うん…」
「椿姫、俺も好きだよ!俺ともたまにはデートして?」
「寛二くん…」
「椿姫様、これからもお側にいさせて下さい!」
「二階堂」
「僕にも、椿姫様を守らせて下さい!」
「井高さんも、ありがとう!」
「あ、あと…“さん付け”も必要ありません」
「え?でも…」
「壁があるみたいでちょっと……」
「わかった。これからもよろしく、井高!」
「はい!よろしくお願いします!」

「良かったね!椿姫」
「うん!ありがとう!小夜。
小夜のことも大好き!」
「うん!私もよ~!」
「あ!今度、美味しいケーキ楽しみにしてて!」
「うん!ありがとう!」

小夜を一度送り、五人は屋敷に帰った。

「ほんとはみんな、暴走族さんだったんでしょ?」
「ブーーーッ!!!」
「ちょっ…!!汚いよ、琥珀!寛二くんも!やだ!!」
椿姫の言葉に、琥珀と寛二が飲んでいたコーヒーを吹き出した。
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