恋歌-Renka-
「……ん。花音起きて」
「ん……。」
汐莉おばさんの声で目が覚める。
どうやら夕食の支度ができたようだ。
私は寝ぼけ眼のまま
階段をおりる。
汐莉おばさんの作る料理は
大好きだ…愛が溢れてるから。
汐莉おばさんの旦那…
つまり叔父は私が幼い時に
亡くなっている。
夕食を食べてしばらく
ぼけーっとしていると
なんだか急に外の
空気が吸いたくなって
「散歩してくる」と
一言残して家を出た。