来世にご期待下さい!〜前世の許嫁が今世では私に冷たい…と思っていたのに、実は溺愛されていました!?〜
 彼が言葉の一部を反芻(はんすう)した直後、恋幸は両手の(こぶし)を握りしめ勢いよく立ち上がって裕一郎の顔を見下ろした。


「私も、ここの家事手伝いをします! お給料は貰いません! 作者の『日向ぼっ子』ではなくただの『小日向恋幸』として、倉本さんの身の回りをお世話します!!」
「……!?」


 開いた口が塞がらない、とはまさにこのような状況を言うのだろう。裕一郎は彼女の寝癖を視界に(とら)え、そんな事を考えていた。
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