来世にご期待下さい!〜前世の許嫁が今世では私に冷たい…と思っていたのに、実は溺愛されていました!?〜
 ぷつりと途切れたり時々話が絡まりながらも、裕一郎に対して恋幸は全ての事情を明かした。

 自分には、前世の記憶が残っていること。
 科学や医学ではっきりと証拠を示すことは不可能だが、裕一郎こそがずっと探し続けていた『和臣』の生まれ変わりであること。
 初めて出会った瞬間、魂が惹き寄せ合うような強い衝撃が心を揺さぶり“そう”確信したこと。
 自分と裕一郎は、前世では結婚を誓った仲だったこと。


(嫌われるかな……ううん、嫌われてもドン引きされても仕方ないよね……)


 裕一郎は恋幸が話し終えるまで静かに耳を傾けてくれていたが、彼女はその表情を見ることができなかった。……いや、恐ろしかった。
< 48 / 454 >

この作品をシェア

pagetop