空を舞う金魚
結局そのセットアップを購入し、カフェでお昼ご飯を楽しんだ後、滝川がアクセサリーを見たいと言った。千秋は勿論付き合った。
デパートのアクセサリー売り場は千秋にとって別世界だった。どのショウケースも綺麗に磨かれてあって、展示してあるネックレスやリングはきらきらと輝いている。これこそ金魚たちが身に着けるものだよなあと思いながら、滝川の品定めを斜め後ろから見守る。滝川はネックレスを二本試着した後、リングも三つ試していた。
「う~ん……」
ベルベットのトレイに出された品物を前に、滝川が悩んでいる。どれが似合うのか決めかねているのだろうか。千秋の意見は参考にならないだろうかと思い、お節介と思いつつ声を掛けてみる。
「悩まれてるんですか?」