丸い課長と四角い私
とかいう感じでため息ついて席を立った蔵田課長は、五分ほどでマグカップ片手に戻ってきた。

「これなら食べられるよね」

マグカップの中身は黄色い……プリン?

「あ、熱いからフーフーしてあげた方がいい?」

「子供扱い、すんなっ!」

思わず噛みついたら、レンズの向こうの瞳がにっこりと笑った。

帰ろうと思ったら、ミーティングだって引き留められ。
淹れられたたカフェオレに紅茶派なんですけどってけちつけたら、文句云いながらミルクティを淹れてくれた。

「佐々くんはどうしたい?」

「その。
……もう会社、辞めようかな、なんて」

はぁっといつものように、小さく蔵田課長の口からため息が落ちる。

……呆れること、なのかな。
でも、私もう、限界で。

「あのさ。
……もうちょっと僕を、頼ってくれないかな」

そう云われても。
いつも人を莫迦にしているくせに、毎月愚痴を聞いてくれるのには、感謝しているし。

「上司としてじゃなくて、ひとりの男として、頼ってくれないかなぁ?」

「はいっ?」

意味がわかんなくてまじまじと蔵田課長の顔を見たら、またはぁって小さく、ため息をつかれた。

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