Star of Galaxy
 次の日、最終日のテストを何とか終えて、今日から部活復活。学校のテニスコートは3面しかなくて、男子が1,女子が1,真ん中の1を男女が共有して使っている。だから、真ん中のコートを使って乱打すると、隣で男子が打ってるなんてことは日常茶飯事。たまには隣で鈴音の憧れ押田先輩が打ってることもある。そうなってくると、鈴音はもうテンションだけは爆上がりだけど、球筋はスッチャカメッチャカで乱打が成立しなくなるんで、即、撤収となる。そして、今日もそうなった。仕方なく、女子コートの外で球拾いを始める。
「ごめんね。茶美」
「いいよ、いいよ。先輩の姿見るだけでも久しぶりなんだもんね。テンション上がるのもしょうがないって」
「ありがと。だけど、こうやって見てられるのも、夏までなんだと思うと悲しい・・・」
「ああ、そうか。夏の大会で引退だもんね」
1学期の期末テストが終わったわけだから、夏休みまでもう少し。ということは夏の大会までもう少しで、それが終わると3年生は引退で、押田先輩ももちろん部活には来なくなるということ。
「どうすんの?告白すんの?」
「ばっ、馬鹿な事言わないでよっ」
鈴音にバシっと叩かれる。
「痛っ」
「告白なんて出来るわけないじゃない」
「どうして?会えなくなちゃうよ」
「そう言われてもさ・・・」

 
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