桜が舞い、君に出逢う。
「そ、それで、私は希空にお礼を伝えればいいの?」

「うん、お願い!」

何で自分で行かないんだろう。

あんな脅迫じみた手紙送っといて。

「あ、なんで自分で行かないんだろうって思ってる?」

友人Bが私の心の中を読む。

「だってなんか希空ってさ、怖いじゃん?」

さっきまで散々褒めておいて悪口かよ。

「目が怖いよね。見つめられたら心臓止まっちゃいそう。」

「わかる!あと家族だけ優しくするところ?他人には容赦ないのが怖い。」

傍から見れば、

希空がこう見えるのは当たり前。

でも、希空の優しさを知っている私は、

それが腹たってしょうがない。
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