俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

やっぱり、後ろを振り返らない、周りに気付かないなずなは嫌いだ。

こんなにも、みんなが心配して見守っているのに。

……いや、ヤツの性格だからこそ、無理矢理にでも振り返らせるようなアクションを取るべきだったのかもしれない。



もう、何もかもが遅かった。



の、だろうか……?




外靴に履き替えて正面玄関を出ると、ちょうど学校の正門からハイエースが敷地内に徐行して入ってくるところだった。

あれは、玲於奈がいつも乗ってる車だ。

やはり運転席は玲於奈で、窓から透けて見える車内には、複数の人影が確認できる。

偶然にも、先程菩提さんの車が停まっていた駐車スペースに、車は駐車されていた。

真凛の後に着いて、その車に駆け寄る。



「ご、ごめんね!一足遅かったよぉぉ」

「大丈夫デスヨ、真凛チャン」



ゆっくりと運転席のドアが開いて、もっさりと姿を現したのは、玲於奈。

続いて助手席から出て来たのは、綾小路さんだ。



「もう行動に移してるとか油断ならないですね、剣軌くんは」

「あ、あの…何が起こってるんですか?!」

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