俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

取り敢えず挨拶は無しで、傍にやってきた綾小路さんに説明を求めた。



「あ、突然やってきてすみません、伶士くん。一秒を争う事態です」

「そ、それは聞いてます。ホントついさっき、なずなが飛び出して菩提さんの車で出て行ったところは見てるんで……」

「ああぁぁ、ほぼ入れ違いでしたか」



そうして、今何が起こってるのか説明を始めたのは、なんと玲於奈だった。



「……つい、二時間ほど前ですが。今日、ボスが仕事するはずの依頼先から電話がありまシテ」



ーーー本日、九時に菩提さんがお約束していたはずの依頼先から、何故か玲於奈のところに電話連絡が来た。

その内容とは。



『そっちの都合でキャンセルして、改めて取ったアポなんだけど、やっぱ明日じゃなく明後日にしてほしいんだよな?……代表、電話繋がらなくてさぁ?』



と、いう内容だった。

……つまり、本日九時のお約束が、菩提さんと依頼先の間でいつの間にか変更になっていた。

本日、菩提さんの都合が悪いとのことで、お約束を別の日にしてほしいと、菩提さんの方から申し出があったという。

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