元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
――――…
「あら、見て。ビクター令嬢よ」
「新聞、見ましたわ。ノエル様とシャーロット令嬢の噂も…」
「リアム様の時といい、おかわいそうですわ…」
ヒソヒソと、聞こえてくる噂話。
聞こえてくるように話をする人をもいれば、視線だけ送ってくる人もいる。
…全く、腫れ物扱いね…。
わかってはいたけれど、実際に現場を見てしまうと居心地悪い。
いつも話しかけてくるご令嬢たちも遠巻きにチラチラと見てくるだけだ。
私がいると、迷惑かけちゃうし…テラス席で少し休もうかしら。
そう考え、私はソッと、賑やかな会場を離れ静かなテラス席へと移動した。
「ふぅ…、わかってはいたけれど皆あからさまね」