元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています

この状況では、肯定の相槌しかできなかった。

「まぁまぁ!コックス様とビクターご令嬢のご婚約は新聞で読みましたけれど、本当に昔からのお付き合いでしたのね。確か…最初はビクターご令嬢とご婚約なさったのは兄のリアム様でしたわね…ノエル様もさぞお辛かったでしょう」 

「本当に今世紀最大のカップルですわ。うらやましいくらいです」

「エレノア様はどうでしたの?学生時代のノエル様はさぞ素敵でしたでしょうね!」

先程は、遠巻きで見ていたはずの若い貴族令嬢たちもいつの間にか近くまでやって来て興味津々という表情で私とノエルを交互に見つめている。

「え、えっと…」

矢継ぎ早に質問され、私は言葉に詰まってしまう。

…な、なんて、答えればいいの。

キラキラと目を輝かせる彼女達に何を言えばよいのか迷っていると、

「いや、僕の片思いなんですよ。エレノアは兄の婚約者でしたし、仲は良かったですがそういった感情は当時彼女にはなかったようで…」

サッと、私の隣にやって来て流暢に答えるノエルに私は目が点になった。

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