俺のこの性欲をどうにかして
数分後
「ん…」
体を起こして小さく伸びをした。
…やだ、私寝ちゃってた?
あ。でも、痛みがなくなって、さっきよりは結構、楽になったかもしれない。
隣を見ると、眠る遼の姿があった。
相変わらず、綺麗な顔だなあ。
そんなことを思いながら彼を見つめていたら、彼が目を覚ましたみたいだ。
「…なに?」
目が合った瞬間、彼はニヤリと不敵な笑みを浮かべて、私にこう尋ねた。
「いや、なにもないけど」
不意打ちの表情。思わず、ドキドキしてしまう。
「あ、さっきより痛み和らいだかも。ありがとうね」
「んー」
まだ眠たいのか、少し掠れた声。
ごろん、と反対方向を向いては動く気配がない。
そっとしておこうと、その辺にあった毛布を遼に被せようとした、その時。
「わ、」
突然、彼に腕を引っ張られた。
「佑奈ー」だなんて呟きながら、服を滑らかに脱がそうと伸びてくる遼の手を、バチンと叩いた。
「…なにすんだよ!」
「こっちのセリフよ」
こいつ絶対に、さっきまでの出来事なんて忘れてるよね。
「俺、もうむり」
「そんなに可愛く言われても困るんだけど」
「…ヤる!」
「だから、今日は無理だって」
「…なんでだよ!」
俺のこの性欲をどうにかして