少女と過保護ーズ!!

珍客

アレから数日が過ぎた。



あの二人組がやり返しに来る!!

……なんこともなく、いつもと変わらない日々。



いや、変わったこともあった。



あたしに護衛なるものがついたことと、ホイッスルを吊るしてるチェーンが変わったこと。



護衛のことは断固拒否した。



あたしなんかのために、皆の時間を使ったらダメなのだ。


皆は皆のしたいことを。



けれど、あたしが拒否するってわかっていたのか、“黒豹”メンバーが代わる代わる説得に来た。



それでも拒否るあたしに、最終兵器が投入された。



蓮くんである。


いやー、アレは恐かったね。


ホッペタを押し潰され、上を向かされ睨まれた時は正直チビりそうだったね。




“心配なんだよ”



え?

あたしの首が?

上を向かされた時ベキッていったからね…。




“家族だろうが、守らせろ”



あっ、そっちか!!


……って、そんな顔しないで。


眉を下げて困ったような、迷子の子供のような。



そんな顔で



“心配なんだよ”



なんて言われたら、なんだかんだと蓮くんには弱いあたしは承諾するしかないのだ。



渋々、渋々だが……。



ブーッと膨れながら承諾すると、蓮くんは嬉しそうに笑って頭を撫でてくれた。




“ありがとな”


“ふぅ、蓮くんには敵いません。お礼を言うのはこっち。ありがとう”




全くもって、顔は悪人チックなのにとてもとても優しい人なのだ。



が、しかーし!!


歯痒かったので、八つ当たりはしたった!!



竜希さんと桂の朝ごはんを、メッチャ少なくしてやった。



何故、この二人かって?


やりやすいからである。




“言いなすった!!”



“言いなすったよ、コヤツ!!”



“んなんたから、チビなんだよ。色々とな”



“言いなすった!!言いなすったよ、この歩く十八禁!!” 



“あーん?”



“あ”ー?”




やんのか、コラっと桂とメンチを切り合っていたら





















“うるさい。朝ごはんくらい静かに食べれないの?”
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