幼なじみにつきまとわれています


すぐ目の前でわたしを見つめる、真剣な瞳。


ここはもう、素直に認めるしかない。


今まで隠していたけど、一度外にこぼれ出た想いは、もう止められそうにないから。


「好き……だよ」


もう一度言うと、わたしはコクコクと何度も首を縦に振った。


「そっか」


拓海が、優しく微笑む。


「ねぇ。乃々ちゃんの可愛い顔、俺にもっとよく見せて?」


顎を指で持ち上げられ、拓海がくすっと微笑む。


顎を掴んでいないほうの彼の人差し指が、私の唇をふにっと柔らかく押した。


指の腹はゆっくりと、私の上唇から下唇と順になぞっていく。


「あ……っ」


甘い触れ方に、思わず小さく肩が震えた。


「乃々ちゃんの唇が、あまりにも可愛いこと言うから」


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